職人的生き方の時代

自分だけの生態学的ニッチで生きる

ムダな学問が実を結ぶときを期待しつつ

今年の10月に日本保険学会の報告があり、論文を執筆する必要がありました。昨年までまったく筆が進みませんしたが、年末年始に「はじめに」だけでも書こうと始めたら、スルスルと2万字の論文が完成してしまいました。 自分のガラクタのような知識がうまくつ…

量子力学で約30年間のモヤモヤが解消

今から約30年前に、天外伺朗『未来を開く「あの世の科学」』(祥伝社、1996年)という本を読みました。著者はソニーの研究者だった方で、東北大学から工学の博士号を授与されています。本名は土井利忠さんで、天外伺朗はペンネームです。 当時、宗教と科学は…

無名であるが偉大な史学研究者の村山節

年末に村山節『波動進化する世界文明』(博進堂、1992年)を読了しました。希少本で合理的な価格での入手ができなかったのですが、どうしても原典を確認したくて、初めてメルカリで購入しました。歴史に詳しくはないので難しい内容に感じましたが、著者の深…

本の編集でわかる人の情報処理

2025年出版予定の書籍『なぜ社会人大学院で学ぶのかⅡ』の編集をしています。そこで気づいたことは、人は多くの情報を受け取り、そこから自分に必要なものと不要なものを取捨選択しているということでした。当たり前のことですが、あらためて感じた理由をご説…

バリバリの元営業マンがみせた「女性性」

バリバリの営業マンだった元同僚が時間貸しのリゾート施設事業を始めました。しかも、利用者が少ない平日は、地域に開放し子ども食堂にするとのこと。これも一つの女性性(femininity)の時代の現われではないかと思いました(女性性については以下のメディ…

学問の限界を知るために理論を学ぶ

来年出版予定の共著『なぜ社会人大学院で学ぶのかⅡ』の原稿を書きながら思った結論があります。学問の限界を知るためにある分野を研究してみるということです。 理論の限界にいったんぶつかってみるという経験をすると、安易に人の意見を否定したり、自分が…

ピラミッド型組織は危機に弱い

これからの時代に合った組織とはどのような形態なのでしょうか。時代も相当変わり、想像もつきませんが、計画的で規則性がある組織というのは、実は弱いのではないかと思います。 むしろ、無計画で規則性がなく、自然発生的にできたネットワークの方が強いの…

よい文章を書くための技術

来年も社会人大学院に関する共著を出版します。『なぜ社会人大学院で学ぶのかⅡ』です。 共著の難しいところは執筆者の文章に個性があり、全体の統一感が欠けることです。そこで、少しでもタイトルや内容、表記などに共通性を持たせるために、執筆者と共有し…

社会のすべてを女性が握っていた時代

女性性の時代とはどのような時代になるのでしょうか。ニール・ドナルド・ウォルシュ『神との対話3』(サンマーク出版、1999年)にかなり衝撃的な記述があります。 歴史の初期には、地球は母系社会だったそうです。それから変化が起こって、父系社会が生まれ…

古い文明を手放し「母なる周期」に生きる

千賀一生『ガイアの法則Ⅱ』(ヒカルランド、2020年)によると、地球には陰陽リズムがあるといいます。すなわち、1万2888年ごとに巡ってくる統合性優位と分離性優位の二つの波の交代があるということです。この2つのリズムが一周すると足して2万5776年で気の…

文明転換説にもとづき自分の女性性を重視する

文明800年周期説というのがあります。わたしが最初に知ったのは、千賀一生『ガイアの法則』(ヒカルランド、2020年)でした。その後、無名の歴史家・村山節(1911年~2002年)によって周期説が説かれて体系化されていることを知りました。 村山氏の著作は希…

女性は無理せず自然の流れに乗る

先日、2日連続でセミナーに参加しました。1日目は、女性活躍推進について。2日目は、妊活についてでした。両方を受講して身につまされる思いがしました。女性への負荷があまりにも大きいということです。 わたしの中の結論は、あまり無理をせずに自然にまか…

カオス理論を受け入れ科学的になってみる

カオス理論を学ぶと自分の学問にも謙虚に向き合えるので有用です。酒井敏『京大的アホがなぜ必要か』(集英社新書、2019年)に文系の人にもわかりやすくカオス理論が解説されているので一読してみてください。 カオス理論で有名なのは、アメリカの気象学者の…

アメリカ大統領選挙の結果にどう反応する

アメリカ大統領選挙の結果について特に SNS でコメントするのは躊躇するものです。政治思想について偏った見方をされるのではないかとか、友達を失うのではないか等、いろいろ気になり発信を控える人もいることでしょう。 特に、ビジネスに特化している Link…

文化の違いはコミュニケーションの難しさの言い訳

最近、コミュニケーションの難しさについて興味がありました。特に外国人と日本人の意思疎通は日本人同士より困難なのではないかと。しかし、社会人大学院のコミュニティの友人の指摘で目が覚めました。必ずしも人種や言語は意思疎通の障害にならないと。 彼…

社会人大学院のメンバーはただ者ではなかった

社会人大学院のコミュニティの会合がありました。合計7名という小さなランチ会でした。皆さん個性が強く、やはり社会人になってから大学院に行くような人は、「ただ者ではない」雰囲気を持っていました。 皆さん学術的な専門分野を持っているわけですが、そ…

ビジネスマナーよりも素直に気持ちに従う

わたしもビジネスマンとして30年以上の経験を積んできました。しかし、ビジネスにおけるマナーや気遣いなど、知らないことがいっぱいあることを知りました。福島靖『記憶に残る人になる』(ダイヤモンド社、2024年)には、著者の経験からやって良かった行動…

LinkedInを通した気づいた知らない世界

最近、SNSのLinkedInを通じて、新しいつながりができました。もう12年以上前にはじめたと思いますが、ほとんどが外資系時代のつながりで、日本人はあまりいないと思っていました。 ところが、ある日本人が運営するグループに気軽に参加してみると、そこから…

すべての人に向けた情報発信を試みようか

私の場合、本ブログ以外にアメーバーブログで「見えない世界を知る」という右脳を使って記述するように心がけているブログがあります。ただ、いつまで経っても右脳が開花しませんが、、、。また、Facebook、LinkedIn、XなどのSNSも使って情報発信しています…

残酷で不思議な結婚という制度?

最近、ニール・ドナルド・ウォルシュ『神との対話②』(サンマーク出版、1998年)が本棚にあることに気がつきペラペラとページをめっくてみました。カナダのトロントにいる時に英語版を読み日本語版を入手したのか、日本語版を読んで英語版を持っているのか記…

カフェの倒産が急増する日本の奇妙な実情

カフェの倒産が増えているというニュースに接しました。コーヒー1杯で長居をされるからのようです。420円のコーヒー1杯で4時間過ごす人がいるとのこと。たしかに、ノートパソコンを広げてカタカタやっている人も見かけるし、勉強している人もいますね。いろ…

共著と論文を発表でき編集部に頭が上がらない

自分の専門分野の共著と論文が同じタイミングで発表になりました。執筆している期間は異なりますが、編集の過程でこういことも起こるのですね。 共著は『Q&AでわかるD&O保険の企業対応』(中央経済社、2024年)です。 Q&AでわかるD&O保険の企業対応 | 山越 …

資本主義: 勝ち組が負け組から収奪しているだけ

森永卓郎『投資依存症』(フォレスト出版、2024年)で再確認できたことに、資本主義は、しょせん強者が弱者から収奪して利益を出しているように見えるという点です。経済アナリストの藤原直哉氏も「詐欺の寸止め」という表現をしていました。詐欺になると刑…

「投資依存症」からの脱却は資本主義の否定から

森永卓郎『投資依存症』(フォレスト出版、2024年)を拝読しました。投資で資産を増やせると思っている人にとっては耳が痛い内容です。ポイントは、バブルが崩壊し、資本主義が終わるので、長期分散投資もこれからは意味がないということのようです。もちろ…

コロナ禍を境にしてみる世界の働き方

先日、外資系企業の役員をされた経歴のある知人にお会いし、そのお父様が執筆された書籍を恵贈いただきました。得平文雄『外資系で成功する人しない人』(中経出版、1998年)という本で、損保業界では著名な方でした。 本の巻頭には、日本マクドナルドの社長…

表現の自由を奪うポリティカル・コレクトネス

清水晶子ほか『ポリティカル・コレクトネスからどこへ』(有斐閣、2022年)を読んでみましたが、結局、ポリティカル・コレクトネス(以下「ポリコレ」)やキャンセル・カルチャーについてほとんど理解できませんでした。この分野を研究している人たちは、答…

資本主義の終わりから相互扶助経済へ

バブルが崩壊し、資本主義が終焉を迎えた先に何があるのでしょうか。そもそもそうなるかも確かではありませんが、そちらの方向に向かうと考えてもいいように思います。そして、資本主義ではない世界を想像するのは難しいですが、私たちの生活がある日突然な…

共著の執筆者を募集中: 社会人大学院

2025年の共著に関する出版企画を掲載いたしました。先月、1冊目も無事に発売完了し、これから2冊目です。リンクをご参照ください。 『なぜ社会人大学院で学ぶのかⅡ』2025年出版企画 CAMPFIREコミュニティ 自分の中に強い達成感や使命感はありません。やり始…

右脳の時代というのは古代に戻ること

これからは右脳の時代ということを理解できる記述に出くわしました。最近、行き詰まり感のあった自分にとっては、一つの道筋を示すくらいに腑に落ちる内容でした。 まず右脳を使うとはどういうことでしょうか。古代の人間を想像するに、森の中あるいはジャン…

英語の侵略から日本文化を守る

以前、水村美苗『日本語が亡びるとき』(筑摩書房、2008年)を読んだことをお伝えしました。ビジネスの世界に身を置く立場として、読みやすいと感じる内容ではありませんでしたが、著者の危機意識は強く伝わってきました。 小説家の書いた日本語論からの気づ…