スペシャリストのすすめ

自分だけの生態学的ニッチで生きる

文化

アラブとイスラーム、そしてグローバリゼーション

『一市民の「コロナ終息宣言」』(アメージング出版、2021年)の読者の方から誤りのご指摘をいただいた。読者といっても知人なのだが、それでもありがたい。内容の記述の中にトルコのイスタンブールのことを「アラブの端っこ」と表現した部分があった。それ…

「男性性」から「女性性」の時代へ

このブログをはじめてもうすぐ1年になる。とくに広告収入を得る目的もなく、書籍の下書きとしてはじめたものなので、ブログへのアクセスが増えても増えなくても、それほど気にならない。ただ、多くの人がどのようなテーマに興味があるのかを知ることができる…

中世イスラーム世界の発展にみる希望

コロナ禍により人の流れが止まり、経済も停滞していくなかで、これから世界はどの方向に進むのであろうか。経済に関しても文化の発展に関しても、先行きが明るくない印象を持つ人は多いと思う。しかし、中世におけるアラブ世界の発展の様子をみると、意外に…

そろそろ旅に出て新たな発見を

3月末に米子、松江、出雲へ家族と一緒に旅をした。やはり旅行をすると様々な発見や気づきがある。外出自粛もほどほどに、そろそろ旅に出ることをお勧めしたい。 私としてはどの街も初めての訪問であったが、まず気がついたことにホスピタリティというものが…

母子健康手帳とインド占星術

先日、必要があって麻しんと風しんの抗体検査を受けに病院へ行った。麻しんと風しんの予防接種を受けている証明になるかと思い、母子健康手帳を持っていたが、ジフテリア、百日咳、破傷風、BCGなどは確認できたが、残念ながら麻しんと風しんの予防接種は…

83歳のおじいちゃんを叩きのめした世間

森喜朗氏が辞任したことで、多くの人はすっきりしたのだろうか。何か達成感は感じたのだろうか。 森氏の孫娘による記者との一問一答を読んだ。結局、83歳のおじいちゃんの発言をとらえて、みんなで叩きのめしただけにしか思えなかった。 女性蔑視を感じるこ…

森会長にも「表現の自由」を

東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が女性蔑視発言で批判を受けている。おそらく本人に悪気はなかったのだと思う。自分の思いを吐露しただけで猛烈な非難を受ける結果になった。そもそも森氏の年代であれば、あのような発言が本音の人が多いの…

日本社会の不寛容さはもはや伝統

大学入試で不適切なマスクの着用が原因で、試験会場のトイレに立てこもった男性が警察官に逮捕された。昨年、飛行機内でマスク着用を拒否して緊急着陸させた男性も逮捕された。日本もどこかの軍事独裁国家と変わらないくらい危険な国のように思えてきた。 マ…

20年ぶりのスリランカと無形資産

最初のスリランカ訪問から20年が経過した2018年に、再びスリランカへ行くことになった。目的は子どもを再訪することではなく単なる家族旅行であった。はじめて訪問したときのスリランカの印象はとても素晴らしいもので、いつか再訪したいと思っていた。1回目…

スリランカの子どもの支援から学ぶ

「スリランカの反政府ゲリラによる北東部の政府軍基地への一斉攻撃で、ゲリラ側の戦死者は、330人にのぼるといわれます。遺体収容に当たっている政府軍によると、ゲリラ側の死者の多くは10代のあどけない少女で、判明しただけで70体はあるといい、爆弾を体に…

ヨーロッパ中心主義からくる偏向

高校時代の世界史の教科書を本棚にみつけた。村川堅太郎ほか『詳説世界史(改訂版)』(山川出版社、1985年)である。13世紀当時、地球は丸いということを信じる人は少なかったようであるが、ジェノヴァの船乗りコロンブスは、アフリカまわりよりも西方へ直…

価値ある日本のパスポートを使う

今から20年以上前の話であるが、ルーマニアに旅行中、首都ブカレストで2回ほどニセ警官につかまった。彼らはおよそ3人1組になっている。オデオン劇場の前を歩いていると、まず一人の男が私に近づいてくる。ちょうど周りには人がいなかった。 「すみません、…

能力があっても報われない世界

1999年当時、私がルーマニアという国をみてみようと思ったきっかけは、日本に出稼ぎにきているルーマニア人女性が、本当に能力がありながら仕事がみつからず、アジアの辺境の国、日本に来ていることに驚きを感じたからである。ブカレスト大学法学部に入学し…

1999年ルーマニアの年収は20万円

1999年、ルーマニアに留学しようとある団体の奨学金に申し込んだことがある。 「厳しい寒さが続いていますがご健勝のこととお慶び申し上げます。 さて、ご応募いただいた「2000年度日本人留学生奨学生」は30名の採用予定に対し544名と極めて高い競争率となり…

「人種差別」は世界共通のことと割り切る

最近は多くの外国人が日本に訪れ働くようになった。以前は3Kといわれる仕事が多かったが、近年は外資系企業の日本進出のため、いわゆるホワイトカラーの進出が目覚しい。また、留学生が非常に増えてきている。これは日本人学生が海外へ留学することが減って…

イスラームからビジネス法を学ぶ

一般的にはビジネスに関する法律を学ぼうとする人は、アメリカ法を学ぶことが多い。実際に戦後、わが国おける会社法や金融商品取引法などに、アメリカ法の要素が多く取り入れられた。当然、アメリカに占領されていたし、戦後はアメリカとの経済取引が多かっ…