職人的生き方の時代

自分だけの生態学的ニッチで生きる

ワクチン接種3日後に意識不明の義祖母

フランスに住む妻の祖母が、コロナのワクチン接種の3日後に意識不明になった。その後、病院に入院していまだ意識が戻らない。年齢は99歳でもう数ヶ月で100歳だった。年齢もあるので逝くことは仕方がないが、ワクチン接種をしなければ100歳まで生きられたと思うと身近にいる家族は後悔が残るであろう。もちろん、因果関係も証明できずに、ワクチン接種後の副反応にもカウントされないのかもしれない。日本でもワクチン接種後に死亡が確認された人が20名いるようだが、因果関係は確認できないか、確認中とのことである(2021年5月12日NHKニュース)。

ワクチンに関しては、ワクチンパスポート、ワクチン接種者はマスクを外せる、など恩恵を与えて、ワクチン接種を促しているが、最後は本人の判断でよいと思う。ホリスティック医学の重鎮の帯津良一医師は、アドバイスを求められれば、「コロナが怖くて不安な人は打てください。平気な人は打たなくていいのではないでしょうか」と答えるという。

私もワクチンを打ったことはないが、インフルエンザになったことがない。偉大な免疫機能がうまく処理してくれていると思うので、コロナのワクチンも打たない予定だ。また、子どもたちはどうするかと聞かれれば、はっきりとNOという。治験期間も十分ではなく、そもそもまだ治験中ということ。アメリカ食品医薬品局(以下「FDA」)もコロナ・ワクチンを緊急使用許可(emergency use authorization)しているだけで、まだ承認(approval)を出していない。だが、ほとんどの日本人はアメリカでも承認済と思いワクチン接種の予約をしているであろう。

1950年代後半にドイツで開発された睡眠薬サリドマイドは、日本を含め世界40カ国以上で販売された。その後、サリドマイド薬害は各国に被害をもたらしたが、アメリカのみ被害が少なかった。FDAの審査官フランシス・ケルシー女史が催奇性に疑念をもち認可をしなかったためである。ケルシー女史は、外国の文献を良く調べ、勘も大いに働かせ、サリドマイドが危険だと直感した。結果、治験の段階での40人の被害者は別にして、被害の拡大はなかった。

残念ながら日本にはケルシー女史のような逸材はいない。しかし、ワクチン接種が大幅に遅延しているということなので、もしかしたらそれが功を奏するかもしれない。接種が進んでいる国の結果が出てきてから見極めてもいいわけである。未承認のワクチン接種以上にコロナが危険だと誰が証明できるであろうか。

今日、ある商法研究会に初めて参加する機会を得た。商法を学ぶ者であれば誰もが知る権威たちが、あるアメリカの裁判例について評釈し、討議をしていた。そこで出てきた発言に、「このケースでなぜ裁判官がこのような判断をしたのか、私にもわからないのですよ」とか、「この基準をなぜこの事件で使ったのか、私には理解できないのです」などの発言が出てきた。私は、商法の権威たちが、過去の経験や理論そして研究成果をもとに、みずからの解釈で判決の良し悪しを一刀両断するのかと思ったが、みな控えめであったのは意外であった。

結局、どの分野を極めようと、たかが人間であり神ではないということ。人が理解できる事柄には限界があるということであろう。そして、本当にある分野を極めた本物は、課題に対して謙虚な姿勢で挑むということである。よって、ワクチンが行き渡れば問題がすべて解決するとか、元の経済活動に戻れるなどと思うのは早計ではないだろうか。そもそも、ワクチンがなくても元の経済活動に戻れることだってあるかもしれない。アメリカのフロリダ州などが一例である。我々が必死で戦っている相手は何のか、あるいは誰なのか、もう一度考え直してもよいかもしれない。