職人的生き方の時代

自分だけの生態学的ニッチで生きる

社会人が大学院に行くのには合理性があった

大学院受験の塾をされている、藤本研一さんが、おもしろい数字をまとめていました。整理すると以下のとおりです。

・大学院生26万人

・65.3%が国立大学院

・34.7%が私立大学院

修士課程の9%が社会人(専門職大学院除く)

・博士課程の40.4%が社会人

専門職大学院の50.7%は社会人

修士課程の10人に1人が社会人

原文はこちらのリンクです。

2人に1人。なんと専門職大学院の社会人割合 修士課程も10人に1人!数字で読む大学院進学② | 働きながら大学院合格 毎年看護師をCNSコースへ輩出 社会人のMBA・早慶・北大大学院・OBS受験に対応 1対1大学院合格塾ゆう 株式会社藤本高等教育研究所 (school-edu.net)

博士課程と専門職大学院の2人に1人が社会人、そして大学院進学者数は、2010年をピークに減っています。ピークは金融危機の後で、就職できなかった人が、いったん大学院に退避したということだと思いますが、その後、着実に減っているようです。

リンクの科学技術・学術政策研究所のデータも興味深いです。

科学技術指標2020・html版 | 科学技術・学術政策研究所 (NISTEP)

2019年で、博士課程の学生数は14,976名で、うち社会人学生は6,349名です。修士課程の学生数は72,574名で、うち社会人学生は7,359名です。意外なのは、博士と修士の社会人学生の数が、1,000名程度の違いという点でした。もっと積極的に社会人が修士課程に進学していると思いましたが、そんなことはないようです。

また、興味深いのは、博士課程の社会人の割合が増えているということです。博士課程の学生数は減っているのに、社会人学生の数字は増えています。やはりリスク回避という観点で、働きながら博士号というのは合理的な選択肢ではないでしょうか。

修士課程における社会人が横ばいというのはどうしてかわかりませんが、パンデミック後に働き方が変わり、リモートワークも活用しながら、進学者も増える可能性はあると思いました。

ところで、クラウドファンディングの募集も残り3日となりました。「活動報告」にかなり情報を充実させて、今後の方向性もお示しいたしました。賛同いただける方がいれば、ぜひご参加いただければ幸いです。
社会人大学院に関する本の出版と研究会の立ち上げ - CAMPFIRE (キャンプファイヤー) (camp-fire.jp)