職人的生き方の時代

自分だけの生態学的ニッチで生きる

論文執筆はインプットとアウトプットを同時に

現在執筆中の論文は何度も行き詰まっています。自分の得意なテーマではないのに、自分の仕事に関連づけようと無理に選んだ課題になるからです。そして参考にするため、すでに論文や文献を100本は読んだことでしょう。それでも半分しか書けていません。

論文を書く前に関連資料を読み込むというのは当然です。でもインプットを継続し続けると、いつまでもアプトプットができません。ですから、インプットしながらアウトプットをすることが大切だと思います。

とにかく書いちゃうということです。「本稿の課題は、、、」でも「本稿における問題意識は、、、」でも何でもいいです。とにかく書く。外出する時に目的地を決めずに出かけることはありませんか。あの感覚です。歩きながら考えると、それなりに目的地が思い浮かびます。論文も形になってきます。

おそらく、2万字の論文を書く場合、100本の論文や文献を読むと思います。そのうち、70本は使わず、30本を参照しながら書くのではないでしょうか。それでは70本読んだのは無駄だったのかというと、次の論文に使えることもあるので無駄ではありません。でもできるだけこの遠回りを避けたいと誰もが思います。それが、インプットとアウトプットを同時にすることで回避できるのではないかと思います。

論文執筆というのは図工や彫刻と似ていると思います。あるいは粘土細工でしょうか。何となく形を作ってから、削ってみたり、加えてみたり、子ども心も活かしながら書いていく。

そして書き始めると参照すべき30本が見つかります。そして、余分だった70本を通読する時間を節約できる。その遠回りも必要だったのかもしれませんが、やはり最短距離をめざしたいものです。

自分の子どもにも大学や高校の小論文を書くためのアドバイスをするなら、とにかく書き始めることを勧めます。書くことがないなら、「今日は天気がいいなぁ、、、」でも「お腹が空いたなぁ、、、」でもいいんです。そんな小論文はないでしょうが、そこからアイデアが浮かび、参照すべき文献が何かが見えてくるということだと思います。