職人型社員あるいは自営型社員が増えない理由が2つあるのではないかと思っています。
1つ目は、労働基準法です。32条2項に1日8時間以内で1週間40時間以内という縛りがあり、それを超えて労働させてはならないとなっています。これは労働者を守るための法律ですが、実は労働者を奴隷のままに縛り付けている法律でもあると思うのです。
2つ目は、日本企業の人事部の問題です。人事部の人がメンバーシップ型を心地よいと思っている限り、その会社に職人型の人事制度は浸透することはないと思います。以上2点です。
労働時間に関しては、ホワイトカラーの場合、労働時間と成果が連動しないケースがほとんどだと思います。AIやロボットに単純作業をまかせることができる今であれば、なおさら労働時間の長さが成果に連動しなくなることでしょう。工場労働者の場合であれば、労働時間の長さが、製品の産出量に比例するのでしょうが、ホワイトカラーの場合はそうとは言えないと思います。
結局、上司の前で行儀よく座っていることを良しとし、収入を補うために残業に依存することになります。ホワイトカラーを時間管理することはほぼ意味がなく、残業を増やすことにもつながり、企業の人件費も読めなくなることでしょう。
一方、裁量労働制を導入することで、労働者は余計な残業をしなくなるし、AIやロボットを使って仕事を効率化することになると思います。自分の技能も向上させようと、自分に投資して学び直す人も出てくるのではないでしょうか。
裁量労働制を導入することで、企業が労働者を際限なく働かせることになり、労働者を守れないという意見がありますが、これだけ企業の内情が見える化されている現代社会では、会社側も下手な働き方をさせることは減ってくると思います。転職市場も活性化することで、優秀な人材ほど、ホワイト企業に流れてしまうことになり、裁量労働制を導入すべきではない理由としては弱いと思います。
人事部については、人事のプロが不在であるという問題があります。ジョブ・ローテーションによって、人事部に所属していても、いずれ営業部や経理部、総務部など別の部署へ異動してしまいます。そのためプロが育たないので、新しい働き方である職人型も理解されないのだと思います。ジョブ型でさえもつまずいているのに、職人型の導入はもっと困難だと思います。ジョブ・ローテーションでグルグル回っているうちに、日本の人事制度もグルグル回るだけで進化しないと思います。
いずれにしても、人事のプロではないわたしですが、人事関連の書籍で良書が見当たらないことに気がついたので、プロを目指してみようかと思いました。