職人的生き方の時代

自分だけの生態学的ニッチで生きる

グローバル人材を育てるには

グローバル人材を育てるには、1に「日本語」、2に「日本語」、3、4がなくて5に「英語」だと思います。

わが家は妻がフランス人なので、3人の子どもは日仏ハーフになります。インターナショナル・スクールにも通わず、地元の小、中、高です。その狙いは、やはり日本文化を身に付けてもらいたいということでした。

まず彼らにとって重要なことは、フランスの祖父母やそのほかの家族に日本の社会や日本人について語れることです。それは、日本語を学ばずして達成できることではありません。

また、日本の組織で快適に生きていくためにも、やはり日本語を母語として生きていくことが重要だと思いました。その基盤があってはじめて、日本人の集団に適応できるし、日本以外のことを語れるのだろうと考えます。

一方、インターナショナル・スクールに通えば、授業料も高額なので、富裕層の子どもとの接点しか持てません。また世界から集まった子どもたちの中で育てば、英語は身につくでしょうが、日本語はおろそかになり、日本文化への理解も不充分になることでしょう。

そして、わたしが一番懸念したことは、子どもが日本社会に馴染めないのではないかということでした。

子どもは3人とも地元の学校に通ったので、「地元の学校 vs. インターナショナル・スクール」という比較論で語る資格は、わたしにはありませんが、地元の学校に通ったおかげで、子どもたちは比較的幅の広い層の子どもたちと接点を持つことができたのではないかと思います。ある特定の階層や世界だけしか知らない、ということにはならなかったということです。

それでは、いわゆるグローバルな視点を身につけさせるためにしたことは何かというと、せいぜい以下のことではないかと思います。

・地球儀をリビングに置く(笑)

・家族旅行で発展途上国に行く

・妻はフランス語、わたしは日本語で話す

この程度のことです。そして、発展途上国に行っても、我々は旅行者であり、現地の現実世界は、また違うものであることを十分に補足説明しました。

結局なにを言いたいかというと、子どもがグローバル人材になって欲しいからといってインターナショナル・スクールに通わせることもないということです。日本で地に足を付けて生きていくためには、まずは日本文化を身体で学ぶということが大事であるということになります。

さて、このような環境で育った子どもたちの英語力はどの程度なのか。およそTOEIC800点くらいはあるようです。このTOEICも本当の英語力を測るのに望ましい試験なのか疑問ではありますが、まずはその程度で十分です。あとは専門書や興味のある英語文献を読み込んでいけば、自然にグローバル人材になることでしょう。