職人的生き方の時代

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私立大学削減案の効果は限定的

財務省が私立大学の規模の削減案を出しました。それに乗じてボーダーフリーの大学は税金の無駄なので潰せ、という乱暴な議論がみられます。一部の大学で、四則演算やbe動詞を教えており、大学でやるべきことではないといいます。そんな大学は潰れて当然ということのようです。

受験予備校なども含めて教育界からそのような発言が目につきまが、少々残念に思えます。教育者たるもの、あらゆる人のやる気を引き出し、世の中により高い価値を提供できる人材に育て上げることが本来の姿だと思うからです。

また、税金の無駄といっても、私学助成金など国家予算のほんの一部でしかありません。しかもやり玉に挙がっている、いわゆるFラン大学に配賦されている金額はそんなに多くはないでしょう。

具体的にみると、国家予算は約122兆円です。そのうち私学助成金は約3000億円と国家予算の0.24%です。この0.24%のうちのほんの一部がFラン大学に流れているわけですから、無視してもいいレベルです。

それではなぜ財務省がここにメスを入れたのでしょう。抵抗が少ないから政策が実行しやすいということではないでしょうか。本来であれば、39兆円もある社会保障費の削減のほうが効果は絶大です。国家予算の32%ですから。

しかし、年金、医療、介護などの改革は強烈な抵抗が想定されます。当然、高齢者はこの分野の予算の削減には反対でしょうから。そういう観点から、私学助成金を減らしたところで効果は限定的ですが、財務省にとって「やっている感」を出すには都合がよかったのだと思います。

この「やっている感」に同調している教育者の方々も、おそらく国家予算の全体から俯瞰していただければ、また違った見解になるのではないかと思います。