職人的生き方の時代

自分だけの生態学的ニッチで生きる

読書による思考では真実は見えない

ダンボール3箱分の書籍を古書店に引き取ってもらいました。事前に予約して、段ボールをもらい、宅配業者が取りに来る簡便な方法でした。買取り料金が少額なのは承知していたので、慈善団体に寄付という方式をとりました。

事前に箱図詰めするために積み上がった本を見ると、これらを読むための総時間はどの程度なのかと思いました。人生で読書の時間を持つのは大切ですが、その見返りとして幸せがあるのかという問いには、私は否定的にならざるを得ません。結局、思考を使っている限り真理は見出せないものなのかも。

私の存じ上げているフランス人の方は、真実を知りたくても、思考では把握できないものだといいます。いくら考えても答えは見つからないそうです。何か特殊な体験を通じて真実が見えるということ。それが思考ではないのは確かなようです。

科学的にも理論的にも説明できないので、すぐに怪しいとなってしまいますが、私は怪しくても真実を理解する体験というものをしてみたいと思うほうです。フランス人の彼は、その体験を「ワンネス」といっています。すべてはひとつであるという意味でしょう。「私」という概念が消えるのか溶けるのかわかりませんが、「すべてはひとつである」と悟れる体験など、そう簡単にできそうもありませんが。