最近、みやぞんさんのYouTubeチャネルに共感したので、みやぞん『いろいろやりましたが、全力だすと壊れます。」(双葉社、2024年)も読んでみました。そこで軽いものは浮いて、重いものは沈むという話が出てきました。これからの働き方や生き方についての文脈です。
どういう文脈かというと、これからの時代、思いがさっぱりしていたり、身軽だったりする人がうまくいきやすくて、思いが熱くて、執着しちゃう人がうまくいかなかくなることが増えるということを言っています。
彼がテレビ局でお世話になっていた敏腕プロデューサーがいたそうです。そして、非常に熱い思いをもっていたし、スタッフにも厳しい指導をしていて、いい番組を作るために奮闘している人だったそうですが、いつの間にか辞めてしまったそうです。業界内では、自分なりの理想を持って、仕事への愛も強かったにもかかわらず、そのような熱い思いを持った人が多く辞めているそうです。
あと、彼が駅伝の取材に行ったとき、むかしの熱血ドラマのように、血と汗と涙と根性のような熱いチームよりも、「楽しくやろぜ~!」のようなワイワイやっているチームのほうが勝っていることに気がついたそうです。むかしならヘラヘラして楽しそうな雰囲気のチームは負けるといわれていたのに、今は違うといいます。時代が変わったのだと悟るわけです。「悟る」が言い過ぎであれば、「気がつく」でしょうか。
昭和生まれの私は、「継続は力なり」とか「働く者は食うべからず」のような表現が身についてしまっています。努力をすれば報われることは公平でよいと思えます。しかし今は変わって、いえ、実はむかしも努力と成果の因果関係は曖昧だったのかもしれません。
私より努力をしている人はいっぱいいるものの、私よりうまくいっていないのではと思う人もたくさんいます。また逆も然りです。だからわからなくなるのでしょうね。時代は変わったといっても、やっぱり努力はしたほうがいいのではないかと。
それに対する答えを、みやぞんさんは書名に込めたのかもしれません。全力だすと壊れます、だから6~7割程度の力でがんばりましょうと。私には答えが見つかりませんが、軽いものは浮いて重いものは沈むというのは、これからの時代を言い当てているように思えます。だからそのように生きたいとも思います。
「新しいことだからわからないし、怖くてやらない」というより「やってみなければわからないから、とりあえずやってみよう」というように軽いノリですね。このようなエネルギーが自分の人生を前に動かくしていくのかもしれません。