枡田智『じぶんでできる左脳過剰の静め方』(かや書房、2025年)に接しました。とても示唆に富んでいて、100%実践できれば幸せだろうなと感じました。ここでは、そう考えたのではなく、感じたというのが望ましい表現あるいはあり方なのでしょう。
枡田氏は言います。たくさん考えてたくさん悩めば問題解決するわけではありませんと。基本的に悩むことと問題解決は別だといいます。未来についてたくさん考えれば考えるほど不安は強くなり、未来について考えることが減れば減るほど不安も弱くなると。
意識を構成するものは思考と感覚ですが、当然思考が過剰になると感覚が減ります。感覚を増やすためには思考を減らすわけですが、それが呼吸法によって実現できるというのが枡田さんの提案になります。一番簡単そうなワークは、「呼吸を3回感じる」というものですが、誰もがいつでもどこでもできそうです。
そして現実の生活の場面では、たとえばレストランに入ったときに「ここは雰囲気がいいな」とか「この店は合わないな」などの感覚を直感的に感じるようになります。そして自分の行動や判断にその直感を活用するということでしょう。
レストランだけではなく、もっと人生の重要な選択の場面にも思考ではなく、このような感覚に従うようになれれば、おそらく人生はもっと楽になり、うまくいくようになるのではないでしょうか。私自身はまだその域に達していませんが。