女性性の時代とはどのような時代になるのでしょうか。ニール・ドナルド・ウォルシュ『神との対話3』(サンマーク出版、1999年)にかなり衝撃的な記述があります。
歴史の初期には、地球は母系社会だったそうです。それから変化が起こって、父系社会が生まれました。この変化が起こったとき、わたしたちは感情を表現しなくなったそうです。そんなことは「弱々しい」ことだとレッテルを貼りました。そして、この時代に、男性は悪魔をつくり、神は男性だと決めたそうです。この辺のことはキリスト教文化を理解しているとよく理解できると思います。
これは、すべて母系社会と女性が感情によってすべてを支配していた時代への男性の反乱の一環だったということ。そのころは統治者の地位も、宗教的な権力者の地位も、商業、科学、学問、癒しの領域で影響力のある地位も、すべて女性が握っていました。
それでは、当時の男性にはどんな力があったのでしょう。答えは「何もない」だそうです。だから男性は自分の存在を正当化しなければなりませんでした。なにしろ、女性の卵を受精させる力と、重いものを動かす力以外には、ほとんど重要性がなかったからです。
社会の構造のなかで、男性がもう少し大きな場所を得られるのに数百年かかったそうです。氏族の行事に参加し、コミュニティの決定に発言したり、一票を投じたりするまでに、さらに数世紀かかっています。男性にはそういことが理解できるほどの知性はないと、女性たちに思われていたそうです。
わたしは男性として笑ってしまいました。たしかに、今の世の中で重要な地位を占めている男性に知性のかけらも感じさせない人がいるかもしれません。でもここまでいわれると、男性に生まれたことに微妙な思いを抱きます。
しかし、大切なのは「女性」vs.「男性」の構図を考えることではありません。これからは、女性も男性も女性性(femininity)の時代ということです。つまり性別としての男女が重要なわけではありません。あらゆることの判断や行動の基盤に、感性や優しさ、寛容さ、直観、柔軟性などを重視してみるということです。それは男性にも備わっているわけなので、男女の対立の構図ではないということです。
今、わたしたちはどのような位置に立っているのか村山節の文明800年周期説で、歴史を振り返り未来を想像してみましょう。
以下のとおり東西の文明は入れ替わって発展しています。表記している文明は代表的なものでわかりやすいものだけにしています。そして、約2000年頃から西の文明である男性性から、東の文明である女性性の時代に入っています。ヨーロッパ文明が作り出した資本主義も終焉を迎えてもおかしくはありません。
東西両文明の性格は、西の文明は男性的・父性的・権力的・論理的で、東の文明は、女性的・母性的・包括的・感性的だといいます。西が左脳的、東が右脳的と表現してもいいかもしれません。
これから2800年まで東の文明が発展するわけですが壮大な話です。このことを自分のこととして理解した場合、時代の流れに沿った意思決定や行動、そして発言というものを意識するようになると思いました。
もう少し女性性の時代の理解を促してみたいと思う方は、以下の前2回の記事を参照ください。