職人的生き方の時代

自分だけの生態学的ニッチで生きる

古い文明を手放し「母なる周期」に生きる

千賀一生『ガイアの法則Ⅱ』(ヒカルランド、2020年)によると、地球には陰陽リズムがあるといいます。すなわち、1万2888年ごとに巡ってくる統合性優位と分離性優位の二つの波の交代があるということです。この2つのリズムが一周すると足して2万5776年で気の遠くなるような話です。

交互に時代が変わるわけですが、1万2888年の間、人類の集合意識は二元性優位で、拡大、細分化、合理性、物質的繁栄の時代で「父なる周期」というそうです。一方、その後の1万2888年間は、一元性優位で、統合化、単一化、感性、直観が重要となり「母なる周期」というそうです。

さて現在はどちらの周期なのでしょうか。実は、1995年から「母なる周期」に入っているそうです。よって、紀元前1万893年から紀元後1995年までが「父なる周期」で、1995年から1万4883年までが「母なる周期」になります。

大きな流れで見れば、わたしたちはすでに「母なる周期」に入っており、女性性(femininity)の時代の入口にいるといってもいいでしょう。そう考えると、現在は「父なる周期」に構築されたあらゆる社会経済制度や哲学、科学、技術などが崩壊しているとも考えられます。

1995年は、日本では阪神・淡路大震災がありました。その後、直近ではパンデミックがあり、そのほか、世界的にも多くの事件や災害が発生していることは皆さんご承知のとおりです。文明の転換期に古い文明が生き残りをかけて抵抗しているということなのでしょう。

天文学的にもある一致を見出すことができます。地球の地軸は、公転面に垂直な方向に対して半径約23.4度の円を描くように移動し、約2万6000年の周期で一回りしています。これを歳差運動といいます。詳しくは国立天文台のQ&Aを参照ください。ただし、数字は誤差を考慮して端数処理されています。

https://www.nao.ac.jp/faq/a1007.html

この歳差運動の半分は、1万3000年になります。すなわち、陰陽リズムの1万2888年です。歳差運動の1周は、2万6000年になり、「父なる周期」と「母なる周期」の合計は2万5776年で約2万6000年です。よって、これから約1万3000年かけて女性性の時代になるということです。

個人のレベルで考えると、「父なる周期」の古い文明にしがみついていると、せっかくの新しい時代に乗り遅れることになります。身近なところでは、資本主義、権威主義、論理重視、左脳重視、権力志向などきっぱり捨てた方がよいのでしょう。でもそれには勇気が必要です。どうしても依存したくなります。

ただ、秋から冬に向かい、木々の葉が落ちそうになっているとき、落ちまいと抵抗しても無駄で、自然の法則により落ちるわけです。人間であれば無理して抵抗すると、むしろダメージが大きくなる。よって、あきらめて手放すということも必要であろうと思うのです。

自然の法則あるいは宇宙の法則というものがあるでしょうから、人間一人が抵抗してもどうしようもありません。学術的に確立された理論ではありませんが、天体の動きの規則性や文明の周期性などを考えると、私にはまったく否定することはできません。むしろ、そのような宇宙のリズムがあると考えれば、世界や自分の身に起きる出来事に一喜一憂することがなくなり気楽になれます。